請求書200枚を、フォルダごと渡すだけでExcelの一覧表にした(実測16分半)
毎月の請求書の入力を、いまも人が打っている会社は多いと思います。
今回は架空のサンプル会社(従業員12名の建設会社)の請求書200枚を用意して、AIにフォルダごと渡したらどうなるかを実際にやってみました。顧客の実データは1枚も使っていません。
用意したもの
- 請求書PDF 200枚(1年分)
- うち 60枚は紙をスキャンしただけの画像(文字データが入っていない)
- 取引先は30社ほど。様式はバラバラ
手で打つと1枚30秒として100分かかる計算です。実際にはもっとかかると思います。

出した指示
このフォルダの請求書PDFを全部読んで、次の列でExcelの一覧表にしてください。
請求日/請求書番号/取引先名/件名/小計/消費税/合計/支払期限/振込先
・スキャンされた画像PDFも読んでください
・読み取れなかった項目は空欄にして、最後に「読めなかったファイル」の一覧を付けてください
・金額は数値として入れてください(文字列にしない)
1枚ずつではなく、フォルダごと渡します。ここが今までのソフトと違うところです。
かかった時間
16分半でした。終わったあとに所要時間を聞いたら、ファイルのタイムスタンプから実測して出してきた数字です(14:29→14:45)。
| 時刻 | 中身 | 所要 |
|---|---|---|
| 14:29 | 200枚の中身を調査(テキスト層があるか判定) | 1分 |
| 14:30〜14:32 | 文字が入ったPDF 140枚を抽出+検算 | 2分半 |
| 14:32〜14:33 | スキャン60枚を画像化 | 30秒 |
| 14:33〜14:36 | AI 12体でスキャン60枚を読み取り | 79秒 |
| 14:36 | 200件を統合して7種類の検算 | 即時 |
| 14:36〜14:45 | Excel作成+PDF化して目視チェック+修正3回 | 9分 |
読み取りそのものは1分半で終わっています。16分半のうち9分は、できあがったExcelを自分で画像に変換して目で見て、列が切れていたところを3回直していた時間です。読み取りより、確認のほうが長い。
数字の出し方について、ひとつ正直に書いておきます。
この16分半には、AIが作りながら考えていた時間が全部入っています。仕組みが固まった状態でもう一度回すなら、処理そのものは3〜4分です。速いほうの数字を出すこともできますが、初見の200枚をゼロから一覧表にするまでを書くほうが実態に近いと考えて、16分半のほうを使っています。
(画面のタイマーは18分42秒でした。こちらは指示を出してから返事が終わるまでの時間で、考えている時間も入っています)

その間、こちらは何もしていません。画面を見ているだけです。動画では、待っている間に「いま何をやらせているのか」を解説しています。
合っているかを確認しました
ここが一番大事なところなので、動画でも省いていません。
元のPDFを3枚開いて、出てきたExcelの行と1つずつ照合しました。日付・取引先・金額はすべて一致していました。
それとは別に、7種類の検算(数量×単価=金額/明細合計=小計/小計+税=合計/合計=ご請求金額欄/消費税の端数/ファイル名と中身の一致/支払期限>発行日)を200枚すべてにかけて、NGは0件でした。
用意した正解メモの「200枚・仕入先20社・テキスト140/画像60」とも完全に一致しています。答え合わせが独立に取れている状態です。

ただし、税区分は自分で見たほうがいいです。軽減税率が混ざっている取引先があると、判断が必要になります。ここは人が見る前提で運用してください。
この作業をやらせるべきか
やらせるべきだと思います。理由は3つです。
- 毎月おなじことを繰り返しているからです。1回きりの作業なら手で打ったほうが早い場合もありますが、毎月100分なら年間20時間です
- 入力ミスが減ります。人は必ず打ち間違えますが、AIは元のPDFを直接読みます
- 担当者が休んでも止まりません。これが一番大きいかもしれません
ついでに、役員会用の資料まで出ました
一覧表ができると、そこから先は速いです。支払サイトの偏り、月ごとの山谷、同じ品目の単価の動きを拾って、スライドにしました。

数字を出すときは、それが何を数えたものかを必ず書くようにしています。この資料でも「請求書の発行日→請求書に書かれた支払期限」を数えたものであって、建設業法の起算日とは違う、と明記しました。ここを曖昧にすると、資料として使えません。
逆に、取引先が5社しかない会社では割に合いません。そういう場合はそう申し上げます。
御社の場合はどうか
一番めんどうな業務を1つだけ教えてください。それがAIに渡せるかどうかをお返しします。
「渡せない」という結論になることもあります。そのときは正直にそうお伝えします。